彷徨える初期高齢者

62歳からの生き方を探し、もがいて苦しむことに必死になる。誰でもない自分の人生として。

生きがいを求めて

何が一番つらいかといえば、生きる目標がないことだ。38年間サラリーマンとして生きてきて最低限文化的に生きるだけの蓄えと自宅を持つことができた。そのあとを何を目標にして生きていけばいいのか、答えは簡単に見つからない。退職して4年過ぎたが、未だに…

村上春樹と福永武彦

引きつけられるようにして今日、「ノルウェイの森」を手にとって再読を始めてみた。 直子は最初から自分が死から逃れられないと決意している事がなんとなく分かり、ワタナベ君との接し方は誰かと似ているとふと感じられた。ああ、誰だろう、、、ぼくの記憶の…

考える方法

昨日のブログの続きで、考える方法を50通り考えてみた。やってみて考えるのが楽しいことがわかった。 1. 自問自答する 2. 自己同一を見る 3. 自己との差異を見る 4. 相手の考えを推測する 5, 最後まで徹底する 6. リアルかどうかで他者を判断する 7. 起承転…

欠けたものからではなく、在るものから出発する

欠けたものからではなく、在るものから出発する____それは否定からではなく、肯定から始める、と言い換えることもできる。村上春樹の文学は「気持ちよくて何が悪い?」から始めている。日本の近代文学あるいは村上春樹以前の文学のほとんどが否定から始…

定年後の路地散歩

文章を書く動機のひとつとして、心地よく時間が流れてから普通の時間に戻った時に、もう一度その時間を文章の中に取り戻したいという気の起こることが挙げられる。今日の午後ふと思いついて、妻と二人で金沢の弥生地区の裏道を散歩(自宅のある野々市から金…

何を読むのかについて

先に読むことについて書いたが、読むという行為の本質を微妙に外していたように思った。読むことについては何を読んだかを経験として分析しないことには、読む行為を説明したことにならない。単に小説を読む場合だけでなく、例えば政治情勢や相手の心を読む…

読むことについて

ぼくがサラリーマンだった頃の上司の一人に、よく本を読んでいる人がいて割と話が合う方なので相談などもしていたのだが、文章を書くのは全くダメということであった。ぼくにとっては本をたくさん読んでいれば語彙が豊かになって、書くのにも困らないと思っ…

「村上春樹はむずかしい」

あえて文学的出発点という言い方で書いてみるが、言葉で自分をとらえて生きる時空間を作り出す最初の契機に、このところ関心が湧いてきている。村上春樹を定年退職後にふと気づいて読み始めたのは、同じ時代を生きて世界文学に通じる小説家をとりあえず読書…

福永武彦「ゴーギャンの世界」を読んで

次第に主題が形づくられてきている感触がある。「ゴーギャンの世界」を読み始めて感じた違和感を育ててみる方向の中で生まれつつある主題だ。福永武彦はゴーギャンの精神を捉えようとしているが、ゴーギャンその人の中に入っていこうとはしていない。おそら…

愛のある社会とは

現代社会では、企業の経営陣と商業的政治家によって運営されており、人びとは大衆操作によって操られている。人びとの目的は、もっと多く生産し、もっと多く消費することだ。それが生きる目的になってしまっている。いまや人間はロボットである。(中略)人…

「私の人生」という素材

、、、、そこにはぼんやりと「私の人生」という素材がころがっている。、、、、これまで現に私が体験してきたことを意味づけることは、じつは私にとって自明なことでも容易なことでもなく、一つの探求すべき大きな課題なのです。 ______中島義道「人生…

たった一つのことをやり遂げる

人生は短い。何かものになることを天才でもない限り、多くはできない。自分の好きなことを思いついて次々にやっていても、ものになることはないだろう。周りがやっているから自分も同じことをやろうとする人は、何もものにならずに一生を終えるだろう。自分…

杉浦康平と稲垣足穂を知る

会社を定年退職してしばらく経って第二の人生を模索していた頃のFBの記事を見つけた。高校時代を回顧することに虚しさを感じ始めて、美大に進んでから杉浦康平や稲垣足穂を知ったころにも熱い時間があったことを思い出している。今ならどれだけ時間を使って…

駄文

古今東西あらゆる世界、歴史に繋がるようになって、人々は自分でものを考え言うことをしなくなった。すでに自分の考えることは誰かが考え尽くしていて同意するか、否定するかしかしなくなった。悲しいかな自分をしっかり大地に立たせることに意欲がなくなっ…

読書は孤独な行為である

昨日のブログで読書は孤独な行為ではないと書いたが、今日は真逆の読書は孤独な行為であるということについて書きたいと思う。なんだか昨日書いたことの中にウソが混じっている気がしたからだ。ウソとは言い過ぎで、あのような場では場を壊したくないという…

話してみなければ分からない

読書会に参加し始めて1年半くらい経つが、石川県には読書会連絡協議会というれっきとした団体がある。何と60年以上続いているらしい。今日県の南半分(加賀地区というのだが)の読書会から集まって「本を読む仲間の集い」があり、最初の会長の挨拶でそのこと…

ディスコミュニケーション

あなたと会わないことにしてから40年近くが過ぎた。 長い刑期のあと辛うじて繋がっていた関係に引き寄せられるようにして会い、 もう済んだこととして、つながりの糸を手繰り寄せた。 最初の出会いの方ではあなたの無邪気な奔放さに惹かれて 振り回される自…

未だ見ぬ場所を求めていたころ

あなたとぼくがどこかですれ違ってから 時の流れがそれぞれ押しとどめようもなく 人の世を彷徨いつづけ、 とうとう秋の夕暮れを迎えようとするころになって 急激な接近を仕掛けたのがもう、信じられないまでになった。 だがそれはあの頃未だ訪れていなかった…

新しい言葉を求めて

ぼく自身の幻想の湿地に分け入っていこうと考え始めた。このまま過ごしても何も変わらない環境だから、社会の出口に来て青春を後ろから辿ってみようと思いついた。おそらくあらゆる主義者は歴史に登場して、あまりにも精神を行き過ぎて走らせてしまったのだ…

これはとても個人的な事情なのだけど

ぼくの生きている時代にとって二人の人物が大きな影響力を持っているのだが、それは個人的な事情なのでほとんどの人にとってはスルーされて当然のことになる。それでも書くのはその二人の人物が現代においてとても大きな影響力を示していて、同じように影響…

10月初旬の爽やかな空気に

10月初旬の爽やかな空気は同じ皮膚の体温が ぼくの連続した過去の同じころの生活感を甦らせてくれる。 あらゆる生物にとって温度というのは決定的な環境要素だと思われる。 例えば海温が1度違えば海中の生物にとって危機的な異変と感じるはずだ。 今日は秋晴…

島津有理子アナの目標

「NHK島津有理子アナが退局、医師目指す意向」というニュースが目に止まった。44歳で医師を目指して大学で勉強するという。遅すぎることはないのだ。きっと彼女には自分が死を迎える時、現役の医師でいたいと考えたのだろう。彼女がキャスターを務める、1…

少年のころ芽生え始めた恋ごころ

例えばユーミンの「ひこうき雲」を聴くと、少年のころの自分の孤独なこころに帰ることができる。「雨の街を」や「12月の雨」や「雨のステーション」というように雨をテーマにした曲を聴くと、みずみずしい青葉の萌えるような匂いが一瞬にして湧き上がるのを…

古谷経衡 はいい奴だった

これを読んで彼は民主主義者だったことがわかった。 news.yahoo.co.jp

読む生活感をとりもどす

サマセット・モーム「月と六ペンス」を読み始める。最初の方は主人公というか話手が作家なので、イギリスの文芸事情とか業界的な話が幾分気取った文体で書かれていて、とっつきが悪かった。今朝ようやくゴーギャンモデルのストリックランドとパリの場末のバ…

山本有三著「真実一路」を読んで

今月の野々市町公民館による読書会で山本有三の「真実一路」を取り上げる。10人のメンバーで当番制で課題図書を選んでいくのだが、今月は古株でどちらかというとリーダー格のNさんが選んだ。先月はぼくが選んだカフカの「審判」でNさんは、実存主義の文学と…

日常の中の普通でいられる存在感覚

表題のようにちょっと難しい表現になってしまうのだが、先ほど午後4時頃にいつもの昼寝から目が覚めて、冷蔵庫から冷えた缶コーヒーをゆっくり飲んでいると、部屋の様子は置かれているものの配置などそのまま変わっていないのに空間感覚が変わっていた。自分…

クローズアップ現代で視た映像が頭から離れない

ぼくが視た映像は番組の終わりの方で、兄が世話をしている精神障害の弟が、荒れ果てた部屋に座っているのを後ろから撮ったものだった、、、人生に苦しんでいる、死にたい人に必要なのはあたたかい言葉や抱擁であって、どうして隔離が必要なのか?しかし、状…

ジョゼフ・コンラッドに向かう

どうもここ数日、ブレーキとアクセルを同時に踏んでいるらしい。1年前に読みさしになっていた「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」をなんとか読み終え、世界の終わりの方に気になることを残したような気がしたが、それを突き詰めようと立ち止まる…

魂について

魂は生と死を結んでそのどこかの領域で存在するものである、と語り始めてみよう。なぜぼくが魂が何かについて知りたいかというと、現代は魂がない時代であると、ある日本の革命家が言ったからだ。ぼくはもちろん革命家ではないが、革命家には時代を切り拓く…