開界録2019

The time I retired from jobs is the period reviewing and comprehending my past life.

小説を読むとは、死んだ言葉を蘇らせること

小説は死んだ言葉、つまり過去時制の物語の言葉で書かれていると昨日のブログに書いたが、そうすると読むことはその死んだ言葉を蘇らせることではないかと気づいた。また詩という文学形式も死んだ言葉で書かれているが、詩は朗読するという原初形態も持って…

文字は言葉の死である

言葉の芸術といえば文学と思っていたが、そもそも文学の文章は言葉の死んだものだということに、昨日あることから気づかされた。言葉は話されて誰かとコミュニケートされている時が生きている状態で、文章になって動かず固定化されてしまえば死んでいる状態…

明確化と集中

求めるものが曖昧だったら得るものも曖昧なままだ。曖昧な質問には的を得た答えには到達しない。ぼくが求める「界」にも曖昧なところがたくさんある気がする。それは実体じゃないのだから目に見えないし、意識しないと感じられない関係性でもあるのだから土…

考えさせられたフレーズ

以下引用文3 疎外状態にある人々は社会の規範を受け入れることで初めて社会的主体になる。「みんな」の真似をすることが社会的集団から排除されないために必要だ。この模倣は他者と一緒になるという漠然とした企てを含んでいる。だが大衆は自分では「みんな…

なぜ「界」に注目するのか

そもそも「界」という概念がなぜぼくに重要なものとして思いついたのかに話を戻そう。定年退職していわゆる「第二の人生」を同輩と同じようにスタートして、ぼくの場合はサラリーマンとなる前の学生時代に還ってみることにした。もう一度そこから「生き直し…

「界」の生み出し方

「界」が主観をベースにしているということは、主観では捉えられない死角のようなところに未来の変化をもたらす起動力の源泉がありそうだ。これまで65年間生きてきて思いつくことはやってきているだろうから、むしろやりたくなかったことの中にそれはあるは…

未来を変えるために

これは自分自身にのみ関わることで、このブログはほとんど自分へのメモとしてしか意味をなさないと思う。なので、ここに書き出すことを仮に実行する人があっても自己責任でやってもらいたい。 今日ブログタイトルを変更した。これからはこれまでの定年退職者…

詩を書くことに含まれるもの

言葉を紡ぎ出す、という行為がある。おそらく誰でもできることなのだろうが、慣れないとできないことかもしれない。思いつくままに書き出すという、自動記述法というものがあったらしい。意識の流れが文学手法として注目された時代もあったらしい。今そうい…

読書会の意味

それは一人で読書することを超える何かの価値を前提にしている。もとより読書は作者の作品世界を媒体にした、作者と読者の「対話」である。その作品は作家が現実世界で体験した出来事を意味のある物語に再生産したもので、読者はその作品を追体験することを…

革命家が広島を訪れていた

ゲバラが日本に滞在していた。1959年のことだった。その時マスコミは例のごとくアメリカと政府に忖度して誰もそれを報じていなかった。ほとんどの日本人は彼が何者かを知らなかった。貴重な映像が残されていた。ぼくのブログにも掲載しておきたい。

作家であると同時に市井の人

ぼくらの世代では、父親を通して擬似戦争体験がある。村上春樹は小説を書くために父の軍歴を調べて父親が背負った歴史に向かい合ってきた。以下、朝日新聞DIGITALから引用。 作家の村上春樹さん(70)が、父・千秋さんの中国大陸での従軍経験についてエッ…

村上春樹の読者が若いわけ

ウチの購読紙は地元の地方紙である「北國新聞」なのだが、先日来数回にわたって村上春樹のインタビュー記事を連載していた。インタビュアーの記者は業界では有名なハルキ礼賛者の時事通信社の人らしい。連載の最後に、海外の読者に若い人が多いのは何故かと…

村上春樹コネクション

このブログではカフカコネクションを紹介しているが、村上春樹についてもコネクションが存在しているように思う。ハルキストと呼ばれるファングループのことではない。専門家である翻訳家や研究者を核とした世界の読者グループのことをコネクションとよんで…

文学とは何か

文学も学がついているので学問の一分野であるのだろうけれど、学者のように文学を分析してもおそらく文学が分かった気がしないと思う。すでに文学を文学的に理解したいという潜在的な気持ちがあるような気がする。ぼくがなぜ文学とは何かを問うかといえば、…

定年後の夢

ほんの少しだけど英語がわかってきている。放送大学の英語講座が自分には興味深かった。まだ身についている感じはしないが、今の学習を続ければ身につく感じはする。そうしたらいずれネイティブの少人数の英会話教室に行こうと思う。できればその先生から英…

自己認識

ぼくはおそらくロスジェネではないようだ。ロスジェネのように引きこもっているが、ロマンは生きていてその中にいると人間らしいと感じる。いくらオワコンと言われようが死霊のように生き続ける。ただし太宰のような噎せ返るようなロマンはいただけない、ク…

宮台真司VS田原総一朗

久しぶりに楽しく視聴した。宮台真司が田原総一朗に、「あんなくだらない議論ばかり」してと「朝生テレビ」を批判したのに、意外にも激昂しなかったのは流石と思った。それで宮台真司もそれ以上けしかけることを自制したのも流石だった。(YouTubeでは終わっ…

(公論)遺伝子組み換え作物の問題

日本のマスコミでは全く報道されない、遺伝子組み換え作物の問題。資本主義システムがいかに生態系までおかしくしていくかに付いて書かれている。少し長いが読んでみる価値は十分ある。もちろんマルクスはエコロジーに付いても先覚者だった。 以下印鑰 智哉 …

文学とは人間が「負ける」プロセスを描くもの

ネット上で、「小説家に求められる素質はなんでしょうか?」という質問にIT関係のライターの人が以下のように答えていた。 私の出した答えではありませんが、色川武大が「私の旧約聖書」という本でこんなことを書いてたので記憶から引用します。 > 文学とは…

(公論)「職業としての小説家」書評

村上春樹論として的確で素晴らしいと思ったので、Amazonの書評欄から記録の意味でぼくのこのブログに転記させていただきました。 身を賭して危ないエリアに降りてゆくことは、不健全で美しくも正しくもない? 長崎成明 2019年4月9日 長篇も短篇も1980年代半…

不本意にも目覚めた人間として生きる

「デミアンが神と悪魔について、神聖な公認の世界と、黙認された悪魔的な世界について言ったこと、それはまさしくそのまま僕の考え、僕自身の神話なのだ。つまり両方の世界、もしくは世界の両片____明るい世界と暗い世界という考え方にほかならないのだ…

閉じこもって生きる

ほとんどランプの明かりだけがある四畳半くらいの 穴倉みたいなジャズ喫茶に日がな通って閉じこもっていた頃 ぼくの精神は宇宙空間の中にあったよう。 自我も主体もなくおそらくは禅の境地にあったと思う。 現実に生きている世界の方で死ぬ覚悟を決めて 幽霊…

1969年の村上龍

以前に「69」を図書館から借りてきて読み始めた時に投稿していたが、読後の感想は投稿していなかった。これは政治的な学生運動が騒がれた時代にあって、高校生が反抗的に面白がることに情熱を燃やした悪漢小説で、村上龍の自伝小説でもあるということだった…

読書が趣味な人って

毎月最終土曜日の午後から、野々市市文化協会の生涯学習や趣味サークル活動の一つとして読書会がある。囲碁・将棋の会や、短歌・句会の会や、コーラスや能楽、絵画・書道・生け花・茶道の会となかなか多彩な文化活動なのだが、この地域に残る「じょんから祭…

失われた時はベルエポックだった

春の夜長にプルーストをとうとう読み始める。いくら読んでも読み終わることのないような小説は、パリのベルエポックに誘う。あの時代がいつまでも続くようにと願って読むと退屈はしないで、と言うのは眠くならないでということだが読み進められそうだ。

村上春樹の母校の図書館から

さすがというべきか、早稲田大学中央図書館。 www.waseda.jp

予感の正しさ

頭で色々考えても自分のしたいことに繋がらなければ、それで終わりだ。結局実行されずに終わる。自分がこれから死ぬまでに為すことは、今の心に小さくポっと生まれ出るような蠢きとか、憧れのような動きに左右されると思う。ここのところ、テニスをめぐって…

ぼくは吉本隆明の罵倒を信用しない

高名な左翼文化人として一般に定着している彼のイメージとは逆に、ぼくはこの人の彼に対する言葉に真を置きたい。以下、ネットで竹内芳郎氏を師と仰ぐ方のブログから引用する。 2011-05-14 16:15:14 2.1.4 吉本隆明への公開状(全文) テーマ:竹内芳郎…

サルトル読解のために

「存在と無」理解の一助にするために、日本サルトル学会から以下を引用する。「形而上学」の独自の使い方に興味を持った。 第42回研究例会日時:2018年12月8日(土) 14 :15~場所:立教大学 5号館5209教室研究発表赤阪辰太郎(大阪大学)「『存在と無』にお…

「荒野のおおかみ」を読んだ

自分の分をわきまえて生きることが真実の生き方だと思う。昨日ヘルマン・ヘッセの「荒野のおおかみ」を読了した。あまりにも自分を偉大なものとしすぎて、狂気の自由に生きようとしたと、今なら落ち着いていうことができる。作家は自分の経験と精神を使って…