彷徨える初期高齢者

62歳からの生き方を探し、もがいて苦しむことに必死になる。誰でもない自分の人生として。

「羊をめぐる冒険」を読む

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ぼくはいわゆるハルキストではない。今日読み終えた「羊をめぐる冒険」を含めて村上春樹の小説は11作品になる。読んだ順番に挙げると「ねじまき鳥クロニクル」「アンダーグラウンド」「約束された場所で」「風の歌を聴け」「ノルウェイの森」「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」「海辺のカフカ」「1Q84」「騎士団長殺し」「1973年のビンボール」と「羊をめぐる冒険」で11になる。正確に言うと「アンダーグラウンド」「約束された場所で」は小説ではない。「職業としての小説家」も読んでいるので作品としては12になる。一人の作家ではやはり一番多く読んでいる。次に多いのは村上龍丸山健二でそれぞれ4、5作品だろう。なぜ多くなったかというと歳が4歳ぐらいしか違わず、同じ時代を生きているからというのが一番先に来る。次に戦争が影を落としていること、弱者の側に立って権力的な力と戦っていることなどが理由になる。必ずしも文章が上手いわけではない。テクニック的には村上龍丸山健二の方が上をいっていると思う。セックスが好きなところはついていけないところもあるが、「アンダーグラウンド」で地下鉄サリン事件の被害者の植物人間状態の女性にインタビューした後、帰りの電車で泣き続けたことを知って人間として認めるようになった。

さて、「羊をめぐる冒険」では、黒服の男がどういう役回りの人物なのか謎として読後残った。「羊」は宿命的な力のような霊的なもの(「完全にアナーキーな観念の王国」を作るとされる)で、鼠はそれに取り憑かれて自死するしかなかった。(鼠は弱さがそうさせたと言っている)黒服の男は主人公の「僕の」敵なのだろうか?

多分村上春樹は終始「敵」と闘っているのだろう。、、、、そういえばぼくの人生に敵はいないと思っていることに気づく。敵と闘うのは相当しんどいことだからだ。でもそんな人生でいいのだろうか?

 

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