開界録2019

The time I retired from jobs is the period reviewing and comprehending my past life.

人は才能などなくても生きられる

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人は才能などなくても生きられる。別にロマンのない平坦な人生でも、何も起こらない人生でも生きるに値しないことはないはずだ。誰かに自慢する必要もないし、陰口を叩かれるようなことがあったところで気にしなければいいだけのことだ。学生運動にかかわったことがあっても別に犯罪を犯したわけではないし、幸い暴力にも遭わなかった。

少しばかり孤独ではあったかもしれない。でもそれが何かの障害になったわけでもない。埴谷雄高の「死霊」には失語症の男が登場して親しみを覚えたりするほどだが、ぼくは喋りたくなくなることはあっても書くことは好きなのだ。書くように喋ればとにかくコミュニケーションは保たれる。通じればいいので通じ方が少し変でも、そういう性格だと思ってもらえればいいのだ。

好き嫌いという感情はある程度理詰めでコントロールすることが可能だと気付いた時、コミュニケーションは苦ではなくなった。何事にも原因と結果があり、感情にも好意的な場合の原因を探すことができるし、悪意を抱かれる場合の原因も理屈で考えることができる。それはサラリーマン時代に自分に部下ができた時に役に立った。管理職などにはなりたくなかったが、周りのすべてがその方向にある時、そこから離れることは想像以上に難しいのだ。