開界録2019

The time I retired from jobs is the period reviewing and comprehending my past life.

My 19 age's days

金沢の市立美術学校に入学した年は、終戦後間も無く陸軍兵器庫だったレンガ造りの建物を改造して建てられた旧校舎の方に半年だけ在籍できた、珍しい年だった。中は薄暗い所もあったが、何しろ造りが堅牢で重々しかった。伝統を感じられ自由な雰囲気に溢れていて芸術を気取るにはもってこいの環境だった。半年しか居られなかったが、ぼくは移転先の金大医学部近くの校舎より好きだった。その時ぼくは19歳になったばかりだった。その頃の学生気質というのは、大学はレジャーランドであって学問の府ではないという、今から思えばとんでもない勘違い学生が主流であった。日本の高度成長期が続いた幸せな時代に遭遇していた。経済がまあまあだと気分が明るくなるし、テレビも型破り番組が多かった。ぼくは特別絵が上手かった訳ではなく、美大の自由な芸術家仲間に入りたかっただけだった。