開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

カフカの文学空間へ入る

カフカ文学は戦後実存主義の時代に発見され、実際のカフカをかなり脚色して紹介されたらしい。カミユなんかもその一人だった。それを池内紀というドイツ文学者が個人でカフカ全集を出すことで、カフカの実像を浮かび上がらせた。それをYoutubeで知ることがで…

ベルンハルト・シュリンク「朗読者」を読んで

読書には二通りある。娯楽のための読書と生き直すための読書である。前者は多くの人が楽しんでいる普通の読書であるのに対して、後者は読むことが生きることと直結している ことを示している。ちょうど「朗読者」のハンナのように、自分で本が読める喜びは至…

ぼくらの世代の言葉 1

We were the first working-class singers that stayed working class and pronounced it and didn't try and change our accents, which in England were looked down upon.The only change was our image. ~Jhon Lennon同じように村上春樹はWorking-class…

偽りの人生を捨てた男の物語

この世界では生きていくためには働かなければいけなく、何か職につくか自ら働く場を作り出すかしなくてはならない。アスリートや芸術家のように才能が年少時から認められればプロの道もある。研究者や学者の道もあるが、先生や周りの環境に恵まれている必要…

「嘔吐」ひと口感想

今朝サルトルの「嘔吐」をようやく読み終えた。のちに現象学に出会って「嘔吐」のテーマを哲学でやろうとして「存在と無」を書き出すことが予感できる小説だった。サルトルは意識に囚われていて存在にも意識があると感じているので、モノにも意識が取り付い…