開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

新たな苦しみが始まっている

これまで、定年後再就職せず無職のまま自分の可能性を耕していく生き方をしていればいいと自分を納得させてきた。ところがここ数日、夢に見る内容を振り返ってみると、お前はどんな仕事をして何を残すのか、という問いが発せられているような気がする。あれ…

文学に対する無知

文学の役割は何か、という問いが浮かんで「文学の役割」で検索してみると、役割を社会的役割や教養というタームでとらえている記事ばかりが目立った。文学通の人たちの界隈で、かつて純文学論争というのが大塚英志と笙野頼子の間で戦わされて、文芸評論家の…

トロツキーの本を読む

昨日からどういうきっかけか、ぼくの本棚からトロツキーの「ロシア革命史」を取り出して70ページほどを読んでいる。その本を手に取るまでは柄谷行人の「トランスクリティーク」をペラペラと序文のあたりを読んでいた。1989年にソ連が崩壊する事態がこれまで…

文学と人生

定年後無職で妻と二人でその日その日を気ままに暮らしていて、一番にやることといえば自分の人生を振り返ることになっている。その時思うのは、多分書くことが今の生活の主軸になっていることもあって、文学がぼくの人生を支えてきたという感慨である。人生…

今ぼくの背中を押す流れ

毎日同じことの繰り返しのようで、気づかないように少しずつ自分が変化している。突然何の予兆もなくちょっといつもとは違った気配が現れる。内面のどこかからふっと漂ってくる、懐かしい感じ。ああ、これはぼくが屋根裏部屋のような自室に閉じこもって、夢…

自己紹介ができない

どうも自己紹介が苦手だ。わたしはこういうものですと言ってしまうともうそれは自分でないような気がする。わたしは何者でもない男です、では自己紹介にならない。只の人には違いないわけだが、それでは区別がつかない。名前を言っても興味を持たれることが…

こころの求める三つの課題

2020年がもうすぐ終わろうとしている。今年を振り返るにはまだ少し早い気がするが、年賀状のデザインを決めたし、スノータイヤにも変えたし、今月の読書会例会も終えたので、懸案のものがなくゆとりを感じている。そこで今年を振り返り今後の定年後生活の、…

死ぬまでに出会いたい芸術のこころ

毎月公民館の読書会に参加していて、今日午後からそれに出る。読む本が全て文学だとはいえない。日本の短編小説が主となるが、人生の一コマが切実に展開する濃い時間が自分を巻き込んでいく時、何かに出会っている感覚になる。揺さぶられるのだ。しかし単に…

無口な人の人生

ぼくは普通に生活している中では、仕事以外で会話に出てくる言葉には興味が起こらないので自然に無口になっていた。どうして自分の人生がこうなのだろうという自己探求が、定年後の主なやることになっている。今日読んでいる小説の中の会話から、突然自分の…

67にもなって大人になりきれない

67年間生きてきてこれまでを回顧して、自分の人生がぼんやりとした輪郭しか持たないことにほとんど絶望する。何も確かなことを全力でやってこなかったという冷厳な事実に意気消沈する。戦前戦中戦後を生き延びてきた、ぼくの父親世代の過酷な人生からほとん…

小説の効きめ

何のために小説を読むのか、どうして時間を惜しむことなく読んでも後悔しないのか。面白かったといえば済むのが大かたの小説読みの流儀なのかもしれないが、あえてぼくは効力を問う。小説にしか与えられない良さというものがある。映画や芝居を見たあとの感…

定年はプレゼント

今では定年がどんどん後にずれて、果ては定年がなくなり生涯サラリーマンで働くなどという、とんでも無いことが平気で口にされている。労働だけが人生じゃない。仕事を取ったら何も残らない仕事人間は、定年が一大転機になるだろう。ぼくもサラリーマン時代…

読書三昧とは

かすかに虚しさを感じ始めている。午後から夕方にかけての時間は、時々軽い虚しさが訪れることがある。本が読めなくなるとやることがなくなり、手持ち無沙汰になる。今この瞬間の自分の心にあるものを見ようとすると、自分の一生を終えるまでに何かを残した…