開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

読む本の選び方

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ぼくは本を読むのがとても遅い方なので、本選びには時間をかける。このHatenaブログの中にも多読の方がいらして感心してしまったが、その方の書評レビューを見ると1700冊もレビューされているのに、シェイクスピアもジェイムス・ジョイス村上龍埴谷雄高サルトルもなく、ぼくと読書の分野が違うことがわかった。大江健三郎については出版されている本の全てをレビューされていた。さて、ぼくがどのように本を選ぶかというと(小説に限られるが)自分が主人公に追体験できるか、またはしてみたいと思うかなのである。まずは年齢が近いこともあって村上春樹は10冊くらい読んでいる。彼の小説は文学案内がちりばめられているので、そこからドストエフスキートロツキーヘミングウェイやもちろんカフカの本を選んで読むことになる。ヒトラー政権下のヨーロッパやシナ事変やノモンハンの事が出てくるので、戦争ものにも興味が湧いてきて、例えば「俘虜記」や「黒い雨」や「迷路」を読むことになる。戦争は経験がないが追体験はできるので死と向かい合う生き方から自分も何分の一かは感情的な経験を積んでいるのではないかと思っている。(これは錯覚かもしれない)サルトルは意識の現象学を精密に記述しているので、読書体験による意識の変化や蓄積に学ぶところが多いと思っている。いずれ追体験の精密な分析をやってみたいと思っている。