開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

「朗読者」読書会

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「朗読者」読書会で金沢の玉川図書館に参加してきた。意外にも男性が多い会だった。女性4、男性8で、少しマニアックなというかスノッブな感じのする人も入っていた。主催者は、ミヒャエルやハンナに追体験する読み方ではなく、外にいてひたすら読み解こうとしている人たちのようだった。やたら深読みして自分の解釈だとこうですとそれぞれが主張して議論になるから、面白い面があるが、カタルシスが得られない読み方だ。例えば、文盲と読む文化のぶつかり合いで結局平行線のままに終わるとか、社会的なものと個人的なものがどちらにも収斂しないとか。ちょっと失望。

ちなみにこの読書会に、これから3ヶ月ほどヨーロッパを主人と回るんですけどという、品のいいお婆さんが参加していた。彼女はドイツでは自分たちの過ちを忘れないために、アウシュビッツを残しているのに日本は自分の過ちを忘れないためにどうして何も残そうとしなかったのかと言っていた。ぼくは、だから韓国や中国で日本の代わりに残そうとするのではないかと言おうと思ったがやめた。