向上心だけがある。商品としてあったサラリーマン時代の自分ではなく、哲学し生活し誰かから動かされるのではなく、世界と向き合い誠実に自らの主体に投げかけられる課題を明らかにしながら、自分の「解答」を生きること。
目標が一つ浮かんだ。今まで買った本を全部読むことだ。これが簡単なようで実はとても難しい気がする。「失われた時を求めて」だけでもう無理と諦めてしまいそうだ。読むというのはただ文字を目で追うだけでなく理解する必要がある。書いてあることを理解するだけではなく、総合して何を作者は言おうとしているかを考えて、これだという解を見出さなければ読んだことにならない。だが目標はそこまで求めないことにしよう。とにかく読了すれば良い。読み終わって何らかの感動なり感慨があればよしとしよう。
本を読む部屋の空気感をもっと充実させなければと思う。昔、NHKの日曜美術館でセザンヌの仕事部屋の映像を見たことがあるが、静逸な、部屋そのものが作品のような存在感があった。何かぼく自身の意志のようなものが漂っているようにしたい。ぼくには雰囲気が重要な読書アイテムになる。適度な緊張感と味わいのある混沌、雑然さ。温かみのある孤独と実在をおびる観念。
何かを達成させるには順序が必要だ。数字を振る、左から右に、既読と未読の区分け、展望とロードマップ。読了とともに目標に近づく仕掛けが必要だ。現在は読みたい本が増えていくので、目標が少しづつ高くなる仕組みになっている。