開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

新書2冊から

             f:id:hotepoque:20180328211724j:plain

今日ほとんど唯一の外出となっている昼食の蕎麦屋のあと、すぐには自宅に戻りたくないので本屋に立ち寄ってふと目に止まった新書を買った。タイトルに「肩書きを捨てたら地獄だった」とあったからだ。数百億円の予算を動かす、元通産省官僚の独立までの赤裸々なドキュメントが読める。今の自分にとってとても参考になる本だった。肩書きを軽んじてしまった東大出のエリート官僚の転落と復活をノンフィクションとして読めるものだ。私は現在わずかであるが年金(今は失業保険給付のため中断)が入る身でそんなに生活に困窮するほどではないが、昼間の外部世界で感じる孤独感があるために、この筆者の「落ちぶれ」に感情移入することは十分にできた。フリーエージェントが自ブランディングをどうやって築くかの生きた事例が書かれている。
その彼を救ったのが、ブログだった、、、、

           f:id:hotepoque:20180328212603j:plain

2015年の8.30の安保反対国会前デモに参加した著名人の中に、芥川賞作家の平野啓一郎も含まれていた。 今この人の「本の読み方」という新書を読んでいる。読書は、読み終わったときにこそ本当に始まる。コミュニケーションとしての読書を勧めている。私は昔、高校の同級生3人で読書会を喫茶店で開いていたことがある。漱石の「こころ」芥川「羅生門」や安部公房の「砂の女」、大岡昇平「俘虜記」、カフカ「変身」、ヘルマンヘッセ「デミアン」、ジェイムス・ジョイス「ダブリン市民」など、誰でも知っている本を選んで感想を述べあっていた。今また一緒に読書会をやりたいと思っている。小説をちょっとマニアックに読み込んで、自説を語り合う文学好きの仲間をつくりたいと思っている。