開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

(再)1968年に生まれて生まれ変わるもの

過去に書いた記事で、当ブログのコンセプトに合う記事を再掲載して初心を確認したいと思った。

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今年2018年は1968年から50年経って、半世紀という節目の年だ。1968年という年はあらゆる秩序が疑われ、世界中で学生を中心に、価値観や世界観の伝統的枠組みへの解体が同時進行で行われたピークの年だった。(価値観として)全く新しい人間による社会構築への幻想が世界規模で広まった。それはブームだったということも言えるかもしれない。(例えば現在が日本観光ブームなように)しかしブームなのは、多くの人の心に疼くような欲望の核が芽生えているからでもある。

サイケデリック」と形容されるサウンドやイラストレーションにあの時代の感性的なものの表現がある。新しい人間が外に向かうことができなくて、インドの精神世界に向かったりLSDなどの幻覚世界へと向かった。フランスでは西洋の形而上学の伝統の破壊が行われ、脱構築のブームが起こった。

生まれようとしていたのは、解放された個人だ。文化的解放区を出現させようとする試みだった。大規模なロックやフォークのコンサートがあちこちで出現した。個人の瑞々しい表現に解放された大衆が共感し、つかの間の共同体が出現した。

現れ方には歴史的制約があって現在から見れば古びて見えるが、現れの原因となっている欲望の形を取り出してみれば、心の解放区ともいうべき固有の想像力がある。それは構造が似ていることから歴史的に遡って、例えばパリコンミューンに突き当たるような気がする。