開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

閉じこもって生きる

ほとんどランプの明かりだけがある四畳半くらいの 穴倉みたいなジャズ喫茶に日がな通って閉じこもっていた頃 ぼくの精神は宇宙空間の中にあったよう。 自我も主体もなくおそらくは禅の境地にあったと思う。 現実に生きている世界の方で死ぬ覚悟を決めて 幽霊というにはカジュアルに気だるいが それほど衰弱はなく、元気というほどでもないが それでも生き生きと毎日を生きていたと思う。 すでに19歳にはなっていた。 あれから長い長い時間が過ぎて今があるが あの頃と同じこころに戻ることができる。