開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

世界が動いている

これから書くことは全く個人的な世界の見方で、おそらく誤謬に満ち満ちていると思う。誰もこんなことは決して言わないだろうし、誰も信じないし無視されるに違いないことだ。それでもどうしても言いたくて吐き出してしまいたい欲求にかられる。それは、現代史に関わることで、一部の政治党派が主張しているスローガンの一つをぼくは未だに信じているからなのだが、かといってその政治党派とぼくは一切現実的な関係はない。ぼくが19の時にその党派の人たちと行動を共にしたことがわずかにあるに過ぎない。

今香港で繰り広げられているデモや、韓国と北朝鮮の動きに対する中国やロシアの動きなどに、この歴史的「概念」を使って説明しようと誰もしていない。マスコミやネットでも一切出てこない「概念」なのだ。たかだか名も無い素人がいうことに誰も耳を貸さないと思うから、気楽に言えるという面もある。

それは『スターリン主義』である。ロシアはかつてスターリン主義国家だったが、ゴルバチョフによって正常化されたが、その勢いのまま共産党体制が崩れてしまった。だがプーチンの権力支配にはスターリン主義的な強権手法が残っている。現在の中国は紛れもないスターリン主義独裁国家だ。ただし経済は国家独占資本主義をとっている。香港の人々があれほど一致して戦えるのは、スターリン主義の恐怖をイメージできるからだろうと思う。

北朝鮮スターリン主義独裁国家であるが、中国と同類のイデオロギーなのにスターリンの歴史的誤謬を目にしてきたために手を組むことができない。だから軍事力に頼るしかないのだ。今の韓国の政権は社会主義を目指しているのだと思う。北朝鮮と一緒になってキューバベトナムのようになりたいのだろう。

このように書いてきてスターリン主義というイデオロギーを使ったが、なぜ使うことができるかといえば、スターリン主義とは別のマルクス主義を信じているからということになる。今時マルクス主義を信じている人間がもういないというだけのことかもしれない、、、(だが考え直してみると、今時マルクス主義を信じている人間がいないのは日本だけのことで、世界全体で見ればマルクス主義を信じている人間は相当数いるはずだ。)

(ちなみに小説にスタリーン主義を話題にする人物が登場するのは、村上春樹ぐらいしか知らない。ということは逆に、村上春樹は誰も書かないことに挑戦する作家だということになる。三田誠広は講演で反スタを口にしたことはあったが、小説には取り込んでいない。)