開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

自己紹介ができない

どうも自己紹介が苦手だ。わたしはこういうものですと言ってしまうともうそれは自分でないような気がする。わたしは何者でもない男です、では自己紹介にならない。只の人には違いないわけだが、それでは区別がつかない。名前を言っても興味を持たれることがないから、名前で呼ばれることがほとんどなければあまり意味がないだろう。自分が初めて接する場で、他の人に受け入れやすいように自分を位置付け直して喋らなくてはならない。何をしている人ですか、に応えなくてはならない。無職で年金暮らしで家はあります。本を読んだり、ブログを書いたり、テニスをしたりしています。まさか、唯物論者ですとも言えず、隠れトランプ支持者などというと警戒されること必定である。本当はもっと警戒されるレッテルで、元いた会社で若い社員から呼ばれたこともある。レッテルなんてまるっきり虚偽であっても、効力だけは発揮することもあるので、デタラメですなどと否定すると余計に疑われたりする。ぼくも高齢者の仲間入りをしているが、みんな何者かになろうと一生懸命だと思う。ぼくはまだ妻がいるから本当に孤独になったりということはないが、独身の高齢者は寂しくて仕方がなくなることが多いと思う。孤立死が目の前に近づいている人もあるだろう。その逆に三浦雄一郎みたいに心身を鍛えて、自分が目標とする課題にチャレンジする幸福なお年寄りもいるだろう。有名人になって生涯かけて立派な仕事を成し遂げた人でも、最後は自殺するような悲惨な状況で終わる人もいる。みんな自分の生きる道を精一杯歩いている。歩くしかないようにして歩かざるを得ない、、、