開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

定年後リタイア生活で前進できること

何が前進になるかは、自分に与えた目標によってそれぞれ異なる。どうしてそれが目標になるかは何かの能力がうまく開発される経験をしたからだ。その経験は自分にとってかけがえのないものに思える。平凡な日常生活にエネルギーを与える、奇跡の一瞬のように思える。何度も挑戦はしているのに失敗の連続だと諦めてしまいがちになるのに、ある時カチっと成功するタイミングに出会う。心の中に自分一人の歓喜を何度も噛みしめる。ぼくはヤッターとは叫ばないタイプだ。外に出してしまったらなくなってしまうかもしれないから。唯識の教えに薫習というのがある。あるコツを掴むのに、体に教え込むほどでないと本物にならないので、何度も何度も繰り返して習わせるのを薫習というのだが、スポーツ選手や演奏家も同じことをやっている。つまり練習をしている。ぼくも定年後のリタイア生活では、練習することで前進する領域をとても小さいが持っている。情報過多で何にでも興味が拡散してしまう日常で、その小さなことに集中するのはなかなか難しいことである。最近つくづく難しいと思わせられる毎日だ。