開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

定年後の旅行先リスト

今日という日はいつもと何も違わない。日曜ごとに仲間とテニスを2時間することになっていて、コロナ禍でも先に予約してあればコートが使えた。(当日申し込みは不可)雨の予報は前日になって曇りになって2時間の間は雨にならなかった。昼食後、やはり程よい肉体的疲労が眠気を誘って、昼寝をして起きると4時ごろになっていた。平日は夕方に入る今頃昼寝となることが多く、ちょっと手持ち無沙汰になったので泉野図書館に予約してあった本を取りに行くことにした。泉野図書館は日曜なので家族連れが多かった。本好きな子供に育てようとする親が連れて来るのだろうか。ぼくの両親は本に縁のない無教養の人だったが、小学校の間は先生や友達の影響で、今から思うと勉強の楽しさが何となく醸成されていた環境だったと思う。ただ、ぼくの妻も本は読まない人で、勉強も将来役に立たないものは自然と関心が向かない育ち方をしていた。ぼくが外出しようとして妻がどこに行くのと問うて、図書館だというと行ってらっしゃいという日と、何も言わない日があって、今日は後者だった。そんな時、テニスは同じ趣味で会話はよくあるのに、本の話はできないことを幾分悲しく思うのだった。その延長で自然と気分が沈んでしまって、久しぶりで落ち込んだ気分のまま、何とはなしにテレビを見ていたら、「世界遺産」で日光を取り上げていた。修復が終わって金ピカになっていた。中禅寺湖華厳の滝は総天然色で美しかった。日光東照宮にはサラリーマンの時に妻と二人で自宅から車で行ったことがある。土日で行ったからかなりの強行軍だった。中禅寺湖までは時間的に無理だった。定年退職後の今ならたっぷり時間をかけて、日光までツーリングできる。妻にそのことを話すと、「リストを作っておいて」と言った。それは定年後の旅行先リストのことだった。それでぼくの久しぶりの落ち込んだ気分は嘘のように晴れた。

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