開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

小説を読まないこと

自分が自分の人生の主人公になる、それを目指して定年退職後過ごして来たつもりでいた。心の赴くままにやるべき事を探してこれだと思う事をやって来たつもりでいた。まず書くことを覚えた。自分を知るには、自分を文章にして対象化することが必要だった。自分の考えを持つには、小説を読んだままにしないで感想をできるだけ自分の考えだけを頼りにして述べてみることにした。読書会はそのトレーニングの場だった。しかし、いつしか自分の考えだけを持っても、人生にはならない気がして来た。考えるだけの人生は肉体を持たないようなものだ。生身の五感で人生を楽しむべきだということに気づきだした。確かにテニスはやって来て楽しいので今も続いている。しかし趣味で楽しんでいるに過ぎない。今はもっと何かをやり遂げたいと思い始め出した。ぼくの人生は何も生み出していないし、完成させてもいない。趣味ではない何かが必要だ。会社員の時、仕事は食い扶持を得るための手段だった。お金に換えるスキルを最低限身につけ、お客を失わないように必死だったのは確かだ。でもそれは自分の100パーセント自信のある分野ではなかった。必死だったのは弱点のカバーで、強みの深耕ではなかった。退職した今は、自分の強みを深耕し何かを生み出して完成させたい。、、、そのために余計なことはしないことにしたのだ。そこでこれまで好きだった小説の読書を捨てようと考えている。小説は他人の人生を読むことになる。他人に気が散るのを避けようと考えている。自分の強みで完成させるものとは何かを突き止めるために、「追い込む」必要があると思う。