開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

本を読むようになると何がいいのか

巷には読書の勧めを説いた書物が多くあって、良いことが多分書かれていると思う。しかし、そもそも本自体に馴染みがない人は手に取ることもないだろう。読書がいいことだとは小学校から先生から言われているので分かっているが、何となく本を読む機会がないままに今まで来てしまっている、という人も多いかと思う。ちなみにぼくの奥さんもその一人だ。ぼくは高校1年の時から本を読むようになったが、志望校に入って余裕ができたことがきっかけだったかも知れない。それはさて置き、読書の効用を経験的に語ってみたい。一言でいうと、自分の心に自分だけの世界ができる、ということだと思う。つまり、いつでも自分と会話ができるようになるということだ。

、、、しかし今書き始めて自分の書いたことを本当にそうかなと思い始めると、別にぼくがいうことでもない気がしてきた。自分との会話なんて本を読まなくても誰でもやっているだろうし、自分と会話しなくても家族や友人とおしゃべりすれば済むことだ。自分より、本だけでしか接しられない人との会話の方が値があるだろう。文豪や偉人、逆にダメ人間や悪人や狂人などとの会話も、いろいろな小説を読むことで、可能となる。むしろ自分以外の人との会話ができる素地を本を読むことで作られる、といった方がいいかも知れない。本を読むと本を読むのが好きな人と会話ができるようになる、といった方がメリットが大きいかも知れない。本を読むようになると何がいいのかというと、本を読む人と友達になれることが一番の効用であり、人生の収穫になると思う。

だから、平野啓一郎が本を読むのは始まりであると言っているのは、そういうことだ。本を読んで終わるのではなく、そこから始まる関係を作っていくことが自然の成り行きなのだ。ぼくのブログもそういうことを目指していきたい。

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