自分を変えることができるのは、他人の力や環境の制約や影響はあるものの、実行するのは自分である。実行するのは自分しかいない。当たり前のことだけど、意外と気づけなかった気がする。サラリーマンの時は自分を消して、顧客のためとか、家族のためが優先していた。自分にかまけることは贅沢と見做された。仕事は嫌なことでも我慢してやり抜くことが当たり前で、その報酬として給料がもらえるのだと大方の社員は理解していた。定年退職してからは、ほとんどの時間を自分のために使ってよくなった。妻と二人暮らしだから、妻のために時間を使うことももちろんある。考えてみると本当に大きな変化だ。ある意味、奴隷解放だ。解放という言葉が実感を伴って理解できる。
本当は定年退職してから直ちに、自己改造に取り組むべきだったかもしれない。ぼくの場合、8年も経過している。これからの残された人生は、基本的に自己改造の実行期間だ。自分の最終的な死に向けて、どういう生を全うするか実験のようなことができるのだ。そう思うとワクワクしてくる。少しづつ、ゆっくり、着実に、計画し、実行していこう。