開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ

今日午後からずっと、バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータを聴いていた。この曲は大学1年の時に、先輩が数人で共同下宿している金沢の旧屋敷をよく尋ねていた頃に、一人の先輩の部屋から流れていた曲だった。その共同下宿舎は通称「ピカ荘」と呼ばれていた。大学生の下宿部屋は決して清潔で整然としてもいないわけだが、その音楽がそれを言わば芸術的に覆い隠していた。バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータは、初めてその時に知ったのだった。何とも甘くて高貴な哀愁が感じられた。大学に入って初めての出会いが色々あったが、シャコンヌとその時代がかたく結び付けられて記憶された。

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