61歳で完全に38年間勤めた会社を退職し、無職のままを通している。環境の変化で当初、帯状疱疹を発症するほど精神的に不安定な時期をしばらく過ごしたが、このブログを通じて書くことのトレーニングを積むことで安定してきている。振り返ってみると、定年後に描いていた読書三昧の生活とは少し違う道を歩んできたと思う。読書三昧は一人の個人がベースとなった趣味の世界を極めようとする方向性にあるものだ。ずっとこれまで、一人の世界でよかった。定年後妻と二人でいることがほとんどとなり、それぞれの会社という環境がなくなり、自宅だけが環境になった。物理的にも一人の世界に閉じ籠もることが困難になってきた。そういうことが段々に影響して、外の世界に目を向け出してきていると思う。単に孤独に耐えられなくなったのかもしれない。やはり寂しさには耐えられなくなって、仲間が欲しくなって地域の公民館読書サークルに入ったことから当初の定年後の見込みからずれることになった。そして読書会の会長から、野々市文化協会常任理事、野々市図書館の図書委員という、小さいながらも公職に就くことになった。好き勝手に興味の赴くまま本を読むことがそのままできなくなり、それは「私的」なことになった。公私のけじめをつけることが、サラリーマン時代のように求められるようになった。これからは公的に活動するようになるだろう。この予感はここに記すことで確かなプロセスを踏み出すことになると思う。これを書き出すまでは曖昧だったが、はっきり意識できた。