開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

野々市市図書館館長の講演会

今日、野々市市公民館カミーノで子ども読書の日関連事業として開かれた、野々市市図書館館長の講演会に参加した。館長自身参加者の多さに驚かれていたが、100名近くは集まったと思う。ざっくばらんな会場と一体になろうとする講演は、講演会というよりもプレゼンテーションを思わせた。小澤館長は野々市市の職員ではなく、丸善という民間企業のサラリーマンであると自己紹介された。だから館長個人ではなく、図書館全体が講演主体なのである。一方、ぼくは館長個人の講演を期待していたことが、終わって帰宅してしばらくしてから分かってきた。読書という個人行為に対する公共的サービスの場の提供という、ぼくの認識とは微妙にずれて、読書も一部とする多様な学習環境の提供の場ということらしい。だから最近は会社員のリモートワークにも利用されている。中学高校生の勉強の場であるのは昔から変わらない。ただ毎日土日も含めて(水曜は定休日)夜10時まで開館しているのは、全国的に珍しいそうである。ぼくの図書館イメージはあまりにも古かった。いまだに世界古今東西の知を提供する場、と何となく思っていた風なのだ。今時、知性などを育てようという啓蒙の時代ではないのは分かりきっていたはずだった。でも知に対応して欲しいという声にも耳を傾けてもらえないものだろうか?