60歳定年で62歳まで働いて無職生活をこれで7年間送ってきている。この前図書館の図書委員の総会に出て、定年退職後の高齢者の読書案内になるような図書紹介を提供してほしい、という意見を述べたら、「終活」図書については弱い面があったと館長から応答があった。高齢者といえば終活なのかと驚いてしまったが、大方の社会的認識としては、高齢者は終活が相応しいと思われているようなのだ。終活じゃなくて、第2の人生なのじゃないのですかと反論したら、ああ第2の人生もありますね、という反応だった。高齢者には何も期待するものがない、知識を提供しても社会に還元できないとでも考えている風だった。図書館といえば地域の公共機関であるはずで、高齢者の地域での公共的役割が何か、考えていないのだろうか?しかし、実際、高齢者は何も期待されていないのかもしれないと思い始めた。そうか、社会にとっては邪魔な存在なのか、労働しないし、医療費はかさむし、時々高速道路を反対に走ったり、ブレーキとアクセルを間違えて暴走したりするし、、、。そうか、そういうことなんだと腑に落ちてきた。だからご老人の自己肯定感が低いのだ。要するに突き詰めれば、人の一生、人間の生と死は何なのか、という哲学に行き着く。やはり何かその人に与えられた使命というか、課題というか仕事というか、とにかく問題に帰着することを解決する必要があるのだ。問題を解決するというシンプルな人生の「応答」が、個人において為されなければ社会からは少なくとも、もう尊敬されることはないと思えた。よし、わかったぞ。ぼくは最後まで闘うぞ。死ぬまで闘う姿勢を持ち続けよう。それがぼくの終活だ。