「NHKスペシャル、新・ドキュメント太平洋戦争1942、大日本帝国の分岐点」の前編をNHKプラスで見る。開戦初期の頃は日本軍は連戦連勝で、アジアに占領地が増えていくことを国民が(少女までが)お祝いするニュースが流れていた。戦争で勝てば占領できて終わりだと思っている感じなのだ。戦争には相手があり、相手が負けても必ずその報復があるはずなのに、報復を恐れる様子は微塵も感じられなかった。始めてしまったらどう終わりにするのか、誰もちゃんと考えない、という思考法そのものに驚きを禁じ得なかった。しばらくして見るのをやめた。その戦争で日本人は350万人が死んだ。これだけ死んでどのように学んだのだろうか。戦争は二度と起こさないと誓ってもダメだ。その誓いを遂行するための方法論ができていなければ、何もできないで押し流されてしまうだろう。何かで保証されていなければならない。攻撃すれば仕返しがある、始めたら終わりがある、行動は思考の後に実現する等々の当たり前のことに万人が支配される。そのことから誰も逃れられない。だから、まず思考法に注意してかからなければならない。
<追記>1942年のドーリットル空襲は、真珠湾攻撃に対するアメリカの報復だと始めて知る。ドーリットル空襲については、Wikipediaに詳しい解説がある。