開界録2019

ぼくの生きている実人生に架けられている「謎」を知ることから、一人で闘う階級闘争へ。

自由について

自由とは最も本質的な欲望だと思う。欲望の前提条件というべきか。しかし、欲望のままに生きてはかえって不自由になる。欲望がぶつかり合う世界はきっと住みにくいだろう。ぼくは割と世界の進化を信じている。無方向に見えて中には不可逆的な進行というものがあると思う。その一つには能力の開花と成長がある。止めようとすれば何らかの衝突が起こるだろう。自分の中に止め処もなく湧き上がる能力はあるだろうか?知りたい、読みたい、書きたいという欲望には制限がない。果てしなく知りたい、果てしなく読みたい、果てしなく書きたいと思う。ヘーゲルの自由の定義も無制限の意欲だったと思う。法的には、内面の自由を何人も犯してはならない、とされる。内面の自由こそ人間にとって最も大事なものだ。そして内面の自由を表現するのが芸術だ。ヘーゲルは美学を講義するくらい、芸術通だった。要するに堅物ではなかった。