とても単純化して定年後ぼくがやっている事を述べるとすると、それは改めて知ることです。これまで関心があって少しはかじったことを定年後じっくり時間をかけて、知ることをやっています。例えば、英語を改めて自分なりに知りつくしたいと思っています。つまり使い方が手に取るように分かるまで知るのです。同じように、学生時代に遭遇したマルクスの思想とやろうとしたことを手に取るようにまで理解することです。それは手引きとなる先生の本をひたすら読んで理解し、知ることです。知ることさえまともに出来れば、自分の人生が満たされるのを感じます。知らずに死んだら浮かばれない、と思うことが定年後しばしばです。それほど「本」は素晴らしいツールです。まだその端緒についたばかりですが、コツコツとやっていけばやがて世界が新しく見えてくるでしょう。そのような期待のうちに定年後を過ごすことは老いにつながることなく、いつまでも若く居られると思っています。