昨日のブログの題「生きた時間に値する見返りは何か」の答えを考えてみた。私の生きた時間だから、私にとって値する見返りになる。今日は答えの一つということになる。いくつも答えが考えられてもいいと思うから。それは、、、詳しい固有の領域を持つことだ。誰にも負けないくらいの詳しさで、その領域を極め尽くすことだ。自分が心底関心が持てる領域とは何だろうという、2次的な質問にぶつかる。生涯をかけて追求したい領域とは何だろう?一人の自分が決定的に影響を受けた作家の全作品だろうか?村上春樹はすでに多くの研究者がいるからだめだ。中村真一郎か?彼は好きな作家の一人ではあるけれど、それほど影響を受けたわけではない。埴谷雄高は偉大すぎて自分が追いつかない。サルトルはフランス人で自分のテーマにはならない。駒井哲郎か?版画家のことを調べるには自分も版画を製作している必要があると思う。だったら一人の小説家を徹底的に調べる時に、小説を書いていなくてもいいのだろうか?小説を書くという前提であればいいことにしよう。現在のところ、黒井千次に興味があって、徹底的に詳しくなりたいと思う。では、黒井千次でとにかく始めてみよう。今のところ読んだ作品は、「石の話」と「羽根と翼」と「五月巡歴」。エッセイでは「働くということ」である。